株式会社ファイブスターズ アカデミー

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村上 徹

カタルシス効果

あなたの彼女が、仕事のことで大きな悩みを抱えています。久しぶりに会ったら、あれやこれやとその問題を話してきました。ここでひとつ、気の利いたアドバイスでも・・・なんて思ってはいけません。男はすぐに左脳で問題を分析し、対策を見つけようとする傾向があります。しかし、この場合もっとも有効な対処法は、解決策を見つけることではありません。こんな時は「あー、そうなんだ」「うーん、それは大変だね」などと感情のこもった表情をしながら、調子を合わせるに限ります。えっ?無責任だって?いいえ違います。これこそ、カタルシス効果なのです。人は悩みを打ち明けた時、それを聞いてくれるだけで心が浄化、すなわちカタルシスされるの…

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スミ効果、窓際効果、窓背効果

たとえば喫茶店で商談する場合、じっくり話したいのなら、店の奥のボックス席がベストです。人があまり通りませんので、落ち着いて話ができます。これがスミ効果です。一方、今日は商談に同意してもらいたいというときには、明るい窓際の席がお勧めです。これは窓際効果といいます。人間の心理というのは不思議なもので、明るさによって判断が違ってきたりします。カニングハムという心理学者が、公園の通行人に簡単な依頼ごとをするという実験をしました。すると、晴れた日の承諾率は、雨の日のそれより高かったのです。ということは、夜の合コンよりも、休日の昼間に、晴天のもとでのバーベキュー・パーティーの方が成功率は高いかもしれません…

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スティンザー効果

二人で話し合いをするとき、お互いの座席の位置関係によって、結論が変わってしまうことがあります。日本ではあまり座席の位置にはこだわりませんが、アメリカでは、座席の位置取りが商談の成否に大きく影響すると考えられています。まず、相手の真正面に座る場合を見てみましょう。交渉ごとなどはこの位置取りが多いのですが、これはスティンザー効果といって「対決」の位置取りを意味します。「今日は絶対に結論を出す」とか、「一歩もひかないぞ」という強い意志を示すときには最適です。ビジネスの場合、一般的な打ち合わせの時でも、普通はこの位置取りとなってしまいます。しかし、打ち合わせを円滑に進めるためには、この位置取りはあまり…

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カクテルパーティー効果

立食パーティで、大勢の人がワイワイガヤガヤおしゃべりをしています。誰がどんな話をしているかなんて聞き取れませんよね。ところが、結構離れた場所で話していた二人が、あなたの名前を口にしました。すると、その部分だけはちゃんと耳に聞こえてくるのです。このように、話し声でやかましい場所でも、あなたに関係することだけはなぜかちゃんと聞こえて来ます。これを、カクテルパーティー効果と言います。そもそも私たちの耳は、聞こえてくるすべての情報をとりあえず脳に送っています。しかし、脳の方は、送られてくるすべての情報をいちいちチェッしていてはバンクしてしまいます。そこで、自分に関係のあることや、自分が関心のあることだ…

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姿勢反響

前回、相手との共通点をつくる、A-B-Xモデルについてお話しました。そして、「オウム返し」によって、「言葉」を共通にするテクニックを紹介しました。今回は、その上級編で、「姿勢」を共通にするテクニックです。親しい者同士が向き合っておしゃべりしていると、お互いの姿勢がまるで鏡に映したように反響し合います。これを最初に見つけたのは、動物行動学者のデズモンド・モリスです。あの名著「裸のサル」を書いた学者として、動物行動学の世界では知らない人がいないほどの超有名人です。これを逆に考え、アメリカの心理学者がこんなことを研究しました。親しくない者同士がおしゃべりするとき、一方がこっそり相手の姿勢を真似たとし…

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A-B-Xモデル

前回はフェスティンガーという人の「接近性の法則」についてお話しました。まず、距離の近い人と親しくなるということでしたね。ところがニューカムの実験は驚くべきものでした。新築の学生寮に多くの新入生を入居させるにあたり、出身地の同じ学生や趣味の同じ学生をわざと離れた部屋に割り当てたのです。当然最初のうちは、「親しい人は誰?」と聞いたら、みんな部屋が近くの人をあげました。しかし1年もすると、同じ出身地の人や趣味が同じ人と親しくなっていたのです。お互いの部屋は、距離的にはかなり離れているにも関わらずです。つまり、お互いの共通点があると、距離のハンデを超えて親しくなるのです。これを図解すると、AさんとBさ…

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接近性の法則

職場で配置換えがあったりして、新しいメンバーと仕事するときなど、誰と最初に親しくなりますか?多くの場合、席が近くの人ですよね。フェスティンガーという心理学者は、「接近性の法則」というのを発見しました。ある新築の2階建てアパートがありました。全室が同時に埋まったのですが、しばらくして入居者全員に「誰と親しいですか?」という質問をしてみました。するとほとんどの人が「隣人」と答えたのです。つまり、人はまず、距離の近い人と親しくなるということです。合コンの時など、あなたの興味を引く異性がいたとしても、遠く離れた座席のままでは親しくなるのは難しいです。ですので、勇気をもって「席替えタイム」を提案しましょ…

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今年こそよい年に・・・

あけましておめでとうございます。毎年、正月には「今年こそよい年に・・・」と思うのですが、こと経済に関しては、ここ20年間ずっと裏切られ続けています。ある小説家が、言いました。「日本には何でもある。しかし、希望だけがない」しかし今年は違います。ようやく経済学に関する高い見識をもった内閣が誕生し、景気の命運を握っている日銀を正しい方向に導こうとしています。2%のインフレ目標もアコードも、10年以上前から経済学者が主張していたものです。今年は、財政出動ではなく、金融政策の威力を実感する1年になります。長く円高に苦しめられ、経営そのものが危うくなっていたメーカーも今年は一斉に業績回復する年になります。…

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日銀のバランスシート

日銀が株を買ってはいけないという主張する人の主な根拠は、もし株が下がった場合、中央銀行のバランスシートが毀損してしまい日本国の信用が損なわれる、というものです。私は二つの理由で、この主張は間違っていると思います。まず、一つ目。そもそも、多くの国民の生活が毀損しているのに、日銀のバランスシートだけがピカピカの優等生であることに、一体どれほどの価値があるのでしょう。アメリカのFRBは、2012年9月にQE3を発表しました。これは、中央銀行が住宅担保証券を、この先ずっと買い続けるということを宣言したのです。アリメカではサブプライムローム問題発生以来、住宅担保証券の価格はかなり低迷しています。この誰も…

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日銀が株を買う?

前回、お金を借りようとしない企業や、貸出に応じない市中銀行の姿勢が問題なのではなく、やはり日銀に責任があると言いました。今回はこの理由を述べます。まず問題を整理しましょう。そもそもは、市中銀行のブタ積みが問題でした。これを少なくすることを考えればいいわけです。銀行が有効に資金を活用しようとする際、企業への貸し出しだけが活用手段ではありません。現に、今はかなりの部分が国債の購入に回されています。だから、日本国債がチョー高値になっているわけです。10月に日銀があらたなマネー供給のパイプを作ったのは、資金が国債購入ではなく、企業貸出に向かってほしいという狙いがあるからです。そこで、こう考えてみてはど…

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