株式会社ファイブスターズ アカデミー

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2012年06月

劇的な効果

2012年2月に日銀が、1%のインフレ率をメドとすることと、国債の買い入れを10兆円から19兆円に一気に拡大すると発表した途端に、劇的な効果が現れました。低迷していた株価は、一気に急上昇に転じました。そして為替レートも一気に円安に向かったのです。リーマンショック以降、どうやっても歯止めのかからなかった株価の下落と円高がいとも簡単にいく止められただけでなく、劇的に反転したのです。株価の上昇と円安というのは、すべて岩田氏の予想どおりです。別に岩田氏が予言者だったわけではありません。経済学者にとっては、この説はきわめて常識的な理論です。今回の事態についても、日銀のこれまでの対応を「不作為」と批判する…

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顧客対応

ファイブでは、とある銀行のインターネットバンキングシステムを利用しています。事務所のパソコンを入れ替えたため、先日、経理担当者が新規登録に関する問い合わせを数回したのですが・・・これが驚くことに、毎回違う人が担当しているにもかかわらず、まさに「顧客満足」の鏡のようなすばらしい対応とのことで、経理担当者は、受話器を置いた後はしばらく「感動の面持ち」です。一本の電話、それもお客様と言われる人たちはトラブルに見舞われ問い合わせしていることが多い中、焦らず、慌てず、しかも丁寧に、分かりやすく対応してくださることを見ても、この銀行のCSへの想いが強く伝わってきます。個人的には、「いくらでも預金をしてあげ…

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デフレと円高はカンタンに修正できる

今回は、岩田規久男氏の説を紹介しましょう。彼は、インフレターゲット論の代表的存在でもあります。彼の説は、マネーサプライを増やすだけでは効果がなく、中央銀行が「インフレにすることに積極的にコミットする」ことが必要だというものです。しかし、日銀は反応しませんでした。先進国の中央銀行でインフレ率にコミットしないのは、わずか5カ国しかありません。日本の他は、アメリカ、フランス、ドイツ、イタリアです。アメリカは、インフレターゲット論の教祖的存在であるバーナンキがFRBの議長をしていたので、改めてインフレ率にコミットする必要もなかったわけです。しかし、2012年になって風向きは変わります。アメリカが、目標…

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お金が回転しない

M(マネーサプライ)を増やしたのに、インフレにならなかった理由は何なのか?6年前に、私はあるエコノミストに、その理由を説明する仮説を提示し、意見を求めました。それは、「MV=PT」の左辺のV(貨幣速度)が下がってしまったことが理由ではないかと。その時はエコノミストに否定されてしまいましたが、後に吉川洋氏や若田部昌澄氏などの著書でも同様の検証がなされていて、私は大変うれしく思ったことを覚えています。V(貨幣速度)が下がるとはどういうことか、わかりやすく説明しましょう。今日ATMからおろした1万円がなくなるのは、何日後ですか?バブルの頃は、お金に羽が生えているのかと思うくらい、あっという間になくな…

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素朴な貨幣数量説の敗北

今回はちょっとアカデミックな話になりますので、数学が嫌いな人は適当に読み飛ばしてください。今までお話した通り、景気をよくするためにはインフレを起こせばいいのですが、では具体的にどうすればインフレを起こせるのでしょう?今から6年ほど前に、私は「MV=PT」という「素朴な貨幣数量説」を基にこのブログでそのアイデアを説明しました。この式は、実物経済規模と貨幣経済規模は等しいことを表しています。右辺から説明しましょう。Pは物価です。Tは取引総数です。つまり、その年に取引された商品やサービスの価格をすべて調べ上げ、それがいくつ売れたかを掛け合わせれば、その国の実物経済の取引規模が分かります。次に左辺を見…

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