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2012年09月

デフレの正体

藻谷浩介氏のベストセラー「デフレの正体」によれば、デフレの原因は日本の人口が減少し続けていることだそうです。つまり、人口が減少してモノが売れなくなったため、値段を下げざるを得ないという理屈です。本当でしょうか?結論から言うと間違いです。もしこの論が正しいとするなら、人口が減少している国はすべてデフレになるはずです。安達誠司氏の「円高の正体」(光文社新書)に、その研究が掲載されています。ご紹介しましょう。氏は1988年以降、生産年齢人口が減少している国を調べています。どのくらい人口が減っているか見てみましょう。グルジア―0.7%,モルドバ―0.6%、ブルガリア―0.5%、そして日本が―0.4%、…

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5%のインフレが必要!?

財政政策を決定するのは政治家ですが、金融政策を決定するのは中央銀行です。今や、日本の景気の行方は日銀が握っているといっても過言ではありません。2012年2月26日の「インフレで自殺する人はいない」というプログの、フィリップス曲線のところでお話ししたように、2~3%の適切なインフレ率は、景気を良くして失業率を低く抑えることができます。だから世界中の中央銀行は、インフレ目標にコミットしているのです。ところが、日銀は最後の最後までインフレ率にはコミットしませんでした。そして、2012年2月に、ようやくコミットしたのですが、その数値は、0%~2%と言いながらも、当面は1%を目途とするというものでした。…

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インフレは特効薬

前回、デフレは消費を縮小すると書きました。今回は、インフレの影響についてみてみましょう。今、もしインフレ率が3%だとすると、今100万円の商品は、1年後には103万円に値上がりしているはずです。さぁ、どうしますか?1年間、買うのをガマンしますか?しませんよね。即買いしますよね。つまり、インフレは消費を拡大するのです。いかがですか?インフレは、消費(需要)を増やすことを通じて、経済活動を活発化させ、そのことを通じて景気を良くして、結果として失業者を減らすのです。ここで、今までのまとめをしてみますね。景気をよくするには、財政政策と金融政策の二つがありました。財政政策は赤字国債を発行するなどして、公…

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需要拡大策 その2

需要不足を解消する方策は二つあり、一つは政府支出、すなわち公共事業でした。これは、「投資」に働きかけるのでしたね。経済学では、財政政策と言います。ケインズ経済学といえば、これを指します。今回はもうひとつの方法である、金融政策についてお話しましょう。一般的には、中央銀行が金利を引き下げる方法を言います。企業は、銀行の貸出金利が下がるとお金が借りやすくなるので、新工場を建設するなどの設備投資を考え始めます。つまり、金利を引き下げることによって、企業の投資意欲を刺激して、結果として民間投資を活発化させることです。しかし、現在のように、金利がゼロに近くなるほど低くなってしまうと、少々金利が下がっても誰…

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需要拡大策 その1

需要拡大策には二つあるといいましたが、今回はその一つ目をお話しします。ただその前に、需要についての理解を深めましょう。需要を構成する要素は二つあります。それは、「消費」と「投資」です。よって、需要を拡大するには、「消費を拡大する」方法と、「投資を拡大する方法」があります。今回は、「投資を拡大する」方法についてお話しましす。ところで、「投資」もまた二つに分けられます。それは誰がお金を出すかによって分かれます。民間企業などがお金を出すのが、民間投資です。主に、新製品生産のために新しい工場を建てたり、新しい機械を導入することです。一方、政府がお金を出すのが、政府支出です。国や地方自治体が橋を架けたり…

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