株式会社ファイブスターズ アカデミー

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スタッフ

俺を懲戒処分にしろ!(1)

ジャーナリストの永井隆は、著書『キリンを作った男』の中で、ビール業界の変遷に関するウラ話を披露しています。 1986年3月、住友銀行副頭取だった樋口廣太郎が、経営危機に陥っていたアサヒビールの社長に就任します。 後に樋口本人が永井に語ったところによれば、社長に就任した本当の目的は会社を再建することではなく、なんと「幕引き」だったそうです。 アサヒのメインバンクである住友銀行頭取の磯田一郎は、サントリーの佐治敬三社長に対して、密かにアサヒの売却を申し入れていました。 ところが、サントリーがこの申し出を断ってきたため、幕引きのために樋口を送り込んだというのが事の真相です。 ところ…

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音楽には2種類しかない

18才の、ある春の日の出来事を今でもはっきりと覚えています。 まるで金縛りにでもあったかのように、まったく身動きがとれなくなりました。 原因は小さなFMラジオから流れてきた、“慟哭”と呼ぶにふさわしいアルト・サックス。 フィル・ウッズの『ホェン・ウィ・ワー・ヤング』です。 やり場のない怒りや悲しみが塊となって私を直撃し、激しく揺さぶりました。 以来、ずっとこの曲を聴き続けています。 ウッズの知友だったロバート・ケネディの死を悼んで録音されたものと知り、何だか謎が解けたような気になったのはずっと後のこと。 ウッズがアルト・サックスを手にしたきっかけは、叔父の遺品の中にこの楽…

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日本の労働生産性は低いのか

小西美術工藝社社長のデーヴィッド・アトキンソンは、日本の労働生産性の低さは深刻なレベルにあると指摘しています。 労働生産性とは、実質GDPを就業者数(あるいは総労働時間)で割って求めた数値。 ざっくり言うと、どれだけ効率的な働き方をしているかを示す指標です。 2018年のOECD統計によると、日本の労働生産性は加盟36ヵ国中21位。 確かにかなり低迷しています。 OECD全体の平均より18%も低く、3位のアメリカと比べると6割程度しかありません。 アトキンソンは、アメリカの労働生産性が高いのは経営者が優秀だからと絶賛しますが、本当にそうでしょうか? 日銀前副総裁の岩田規久…

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マスメディアを信じてよいのか?(3)

高田文夫が、「放送」という漢字は「送りっ放し」と書くと言った真意は、終わった放送を反省している暇があったら、明日の放送のことを考えるべきだということです。 なるほど、だからこのワイドショーでは問題発言が後を絶たないのですね。 あるワイドショーの現役コメンテーターは、「ワイドショーは井戸端会議である」と断言しました。 このコメンテーターの職業は落語家。 つまりワイドショーというのは、専門的な知識を持たないタレントたちが集まって、まるで野次馬のように好き勝手な個人的意見を発信しているにすぎないのです。 論理的に正しい解説や分析などでは決してありません。 2022年2月にロシアが…

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マスメディアを信じてよいのか?(2)

民主党が圧勝した2009年8月30日の衆議院総選挙の際、社団法人経済研究センターがまとめた調査では、テレビを主な情報源としていた人の56.6%が、比例区で民主党に投票したと答えています。 一方、自民党に投票した人はたったの15.6%。 ということは、テレビから情報を得ていた人の大半が、民主党を支持していたことになります。 新聞から情報を得ていた人についても、民主党支持48.2%、自民党支持20.6%とテレビとほぼ同じ傾向。 ところが、唯一例外がありました。 それはインターネットです。 ネットを情報源としていた人は、民主党28.6%、自民党34.5%と完全に逆転しています。 …

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マスメディアを信じてよいのか?(1)

私たちは普段、マスメディアが発信する情報は本当だろうと思っています。 でも、他の国ではどうでしょう? やはり、マスメディアの情報をそのまま信じているのでしょうか? 77ヵ国を対象にした社会科学者による国際プロジェクト「第7回世界価値観調査」(2020年9月)によれば、「新聞・雑誌を信頼している」と回答した人の割合は日本が69.5%で第4位でした。 随分と信頼しているものですね。 ちなみに、トップはベトナムで79.3%。 次いでフィリピン71.2%、バングラデシュ71.1%。 お気づきになりましたか? 日本を除いて、上位は全て発展途上国です。 実は、世界の先進国は押…

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問題指摘マン

新しいプロジェクトが発足したり、新しい組織目標を立てたりすると、まるで評論家のようにその問題点をあげつらう人が出てきます。 しかも、その指摘がただ単に不満を並べ立てるだけの野党発言とは違い、意外と的を射ていることもあって「つべこべ言わずにやれ!」と一喝するわけにもいきません。 チーム全員が「右向け右」と命令に従ってくれたら、リーダーはどんなに楽でしょう。 この厄介な「問題指摘マン」をどう扱ったらいいのか悩みますよね。 トヨタでは「問題指摘マン」が現れると、すぐにホワイトボードを持っていきミーティングを始めるそうです。 まず、その人の話をよく聞いて、指摘する問題点を全てホワイト…

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東洋人と西洋人(2)

アメリカ人やカナダ人に「属性」や「好み」を質問すると、他者との違いを過度に強調する答えが返ってくるそうです。 それだけ自己顕示欲が強いのでしょう。 また、「自己評価尺度」について聞くと、ほぼ全員が「自分は平均より上」と答えます。 一方、東アジア人の場合は正反対で、自分を低く評価する傾向があります。 「謙虚」を重視する文化が影響しているという説もありますが、回答の匿名性が保証されている実験でも同じ結果が得られていることから、この説は否定してもいいでしょう。 「個人目標」や「立身出世」についても、西洋人は関心が高いのに比べ東アジア人はそれほどでもありません。 ニスベットは、東ア…

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東洋人と西洋人(1)

ミシガン大学心理学教授のリチャード・E・ニスベットの著書『木を見る西洋人森を見る東洋人』(村本由紀子訳)には、東洋人と西洋人の違いに関する様々な研究が紹介されています。 ただし、ここで言う東洋人とは東アジアの人々のこと。 違いはたくさんありますが、まずはコミュニケーション・スタイルから。 西洋人の場合、自分の考えを相手に伝えるための「発信機であれ」と教えられます。 だから話し手にはその場の空気に関係なく、聞き手が理解できる言葉を発する責任があります。 一方、アジア人の方はよい「受信機であれ」と教えられます。 話の内容を理解する責任は、あくまで聞き手の側にあるというのです。 …

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テネシー・プライド

テネシー・ウィスキー『ジャック・ダニエル』の創始者ジャスパー・ニュートン・ダニエルは、1846年テネシー州リンカン郡に生まれますが、生後わずか5カ月で母親を亡くしてしまいます。 10人の子供を抱えて途方にくれた父親は、子育てのために再婚に踏み切ります。 ところが、ダニエルは継母と折り合いが悪く7歳で家出。 近所の家に転がり込むと、その数年後にはダン・コールの食料雑貨店に住み込みとして働き始めました。 店主のコールが蒸留所を所有していたことから、ウィスキーの商売に興味を持ったのがこの世界に足を踏み入れるきっかけとなりました。 ところが、ちょうどその頃から禁酒運動が全米に広がり始…

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