株式会社ファイブスターズ アカデミー

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村上 徹

自分の「売り」(2)

相談に訪れる経営者の共通点とは、自社のすごいところに気づいていないことです。 例えば、金属部品加工の試作品を製作する会社は、下請けの受注が激減したことで深刻な事態に陥っていました。 社長は傍目にも気の毒なほど憔悴しきっています。 この社長に限らず、経営相談に訪れる経営者のほとんどは、とことん追い詰められています。 あらゆる手を尽くし、藁にもすがる思いでf-Bizを頼ってくるのです。 ところがこの社長の場合、話が技術面のことに移った途端にまるで別人のように表情が明るくなりました。 最新鋭の設備と、高い技術を持つ大勢の技術者たちは社長の誇りそのものでした。 依頼された仕事は絶対に…

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自分の「売り」(1)

小出宗昭は静岡銀行の行員でした。 そして、サラリーマンなら誰でも持っている、それなりの出世欲もありました。 営業成績はいつも一番を目指していましたが、仕事がデキる人とは最短の時間で目標を達成できる人間だと考え、残業や休日出勤は一切せず、いかに効率よく成果を挙げられるかに取り組んでいました。 一言で言うと、与えられた仕事をクールにこなす「エリート・サラリーマン」を目指していたわけです。 ところが41歳の時、地元企業の事業支援を行う「SOHOしずおか」への出向を命じられます。 驚いたことに、そこには仕事のマニュアルどころか、成果目標さえ存在していませんでした。 県の担当者から、…

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ベイズの定理(2)

「ベイズの定理」は、新型コロナの「PCR検査」と大いに関係があります。 ワイドショーでは、とにかく検査数をどんどん増やして「陽性」の人を炙り出し、徹底的に隔離すべきだとコメンテーターが大騒ぎしていました。 中には、もし可能なら国民全員を検査すべきだと主張する人も。 でも、「PCR検査」の結果はどこまで信用できるのでしょうか? 「クロと判定されたらとにかくクロだ!」と感情的になる医師もいましたが、本当にそうでしょうか。 検査によって、「陽性」の人が正しく「陽性」と判定される確率のことを「感度」といいます。 反対に、「陰性」なのに間違って「陽性」と判定される確率のことを「特異度」と…

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ベイズの定理(1)

ある日の夕方、タクシーが人身事故を起こしました。 タクシーはそのまま逃げてしまいましたが、目撃者が現れ「青のタクシーだった」と証言します。 ところが、その街には「青」だけでなく「黒」のタクシーも走っています。 夕方なので見間違えた可能性もあります。 そこで、目撃者を呼んで実験してみることにしました。 すると、青か黒かを正しく判定できる確率は80%でした。 もし、あなたが刑事なら、青のタクシーに対象を絞って捜査を進めますか? まぁ、証言の信頼性(たしからしさ)は8割もあるわけですから、普通に考えれば青のタクシーを調べますよね。 ところが、この捜査方針が正しいかどうかは、青…

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結果自然成(2)

その患者の手記は、「手術を受けるその朝まで『もしも』のことは考えず過ごしてきました」という書き出しで始まり、「やはり死ぬ覚悟ができず死を想像できませんでした。思うのは子どもたちの未来。親の思い、主人の思い、子どもの思い、友の思い。たくさんの思いに支えられ私は生かされているんだ、とあらためて感じた今回の手術でした」と綴られていました。 きっと彼女も怖かったに違いないという南淵の考えは、ものの見事に裏切られたのです。 リスクの理解などすっ飛ばして、ただただ家族とともに生きる未来だけを考えていたというのですから。 「治すぞ!」という思いは医師も患者も同じです。 でも、背負っているもの…

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結果自然成(1)

入院患者にとって、家族の果たす役割は非常に大きいものがあります。 本人の「治そう」、「生きよう」という意志を後押ししたり勇気を与えてくれます。 ジェンダーフリーが叫ばれる昨今、男女差の話はタブー視される傾向がありますが、世界的に有名な心臓外科医の南淵(なぶち)明宏は、病院でこの家族に関する男女差を如実に感じる場面があると言います。 男性患者の場合、妻や娘、姉や妹といった女性の家族の存在が本当に力になるのだそうです。 もちろん例外はありますが、特に男性と女性の違いが顕著に現れるのは情報収集の段階。 巷に氾濫する様々な情報の中から治療を受ける病院を決める際、女性の場合は直感や人物を重…

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マスメディアはこれでいいのか?(3)

教育系の『見るだけで賢くなる理科の話』という動画サイトを観て大変驚きました。 ウイルスは昔から存在していて、長い歴史の中で様々なウイルスがヒトに感染してきたことは知っていましたが、なんとウイルス由来の遺伝子が全体の45%を占めているというのです。 だから、「ヒトはウイルスとともに進化した」と言うより、むしろ「ヒトはウイルスに感染することによって進化した」という方が正しいそうです。 この動画のおかげで、長年抱いていたある疑問が解消されました。 それは、なぜ母親が自分の血液型とは異なる胎児を妊娠できるのかということです。 だって、異なる血液型を輸血してはいけないのですよ。 なの…

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マスメディアはこれでいいのか?(2)

そもそも、政治家の言葉が国民に届くことに、どれほどの意味があるのでしょう? 歴史的に見ても、政治家の言葉が国民に届くことに意味があったのは、戦時中国威発揚の必要に迫られた時だけです。 もし、言葉を伝えることがそんなにも大切だというのなら、詩人か俳優を首相にするべきです。 政治家は「話し方教室」の講師ではありません。 政治家の使命は、国民の生命と財産を守ることです。 政治家に求められるのは「話し方」ではなく「結果」です。 新聞やテレビは、しばしば「権力の監視」こそがメディアの使命だと主張しますが、この時メディアが監視したのは権力の「話し方」だけでした。 でも、メディアが…

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マスメディアはこれでいいのか?(1)

2021年5月7日、当時の首相菅義偉は、新型コロナウイルス感染症ワクチン接種推進大臣の河野太郎に対し、ワクチンの「1日当り100万回接種」を命じました。 過去のインフルエンザでの接種実績は最高60万回。 全マスメディアが、あまりにも現実離れした数字だと嘲笑しましたが、政府には目算がありました。 ワクチンを保管する冷凍庫は1万個用意してあります。 実験によって、1時間当たり30人に注射できることもわかっています。 ということは3時間やれば90人。 冷凍庫が1万個なので90万人。 掛け算さえできれば小学生でもできる計算です。 しかし、注射の打ち手が不足していました。 …

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営業方針は「売るな」?(2)

飯田は、とにかくがむしゃらに売上を上げて、従業員の給料を増やすことが「いい会社」になる道だと信じて疑いませんでした。 ところが、ようやく光が見え始めたその時に、大半の従業員が会社を辞めてしまったのです。 理由は「社長と一緒に仕事したくない」というもの。 その時初めて飯田は、売上を上げることに縛られるあまり、従業員を叱りつけてばかりいる自分に気がつきました。 自分の仕事が忙しくなるにつれ、「俺がこんなに頑張っているのにお前たちは何をやっているんだ」、「もっとやるべきことがあるだろう」という思いが強くなっていました。 でも、従業員は会社のために働いているわけではありません。 自…

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