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5☆s 講師ブログ

協力し合う生物(3)

「共感」と聞くと、私は最近流行の「寄り添う」という言葉を思い出してしまいます。 マスメディアにとってとても便利なワードのようで、その定義もはっきりしないまま盛んに使い回されています。 随分と無責任な話ですよね。 「寄り添う」という言葉には、相手の気持ちを思いやるという意味も含まれているようですが、殺伐とした現代では結構高度な精神活動のような気もします。 でも、それは全くの間違いです。 生物学的には、「共感」はかなり原始的な行動原理であることがわかっています。 そもそも共感とは、相手と同じ精神状態を追体験することです。 冒頭で、エモリー大学のフランス・ドゥ・ヴァールが、ネズ…

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見えない相手

生まれて初めて、沖縄発祥の「空手 女性 形」を昼食時に テレビで見ました。 見ていてなんとも不思議な感覚に襲われました。 解説者曰く、「見えない相手がそこにいて、技を出しながら その相手を一発で倒すための技を繰り出す」というものだそうです。 見ていると、いないはずの相手がそこにいて、その相手と まさに真剣勝負で戦っている姿が展開されていました。 頭のてっぺんからつま先まで、筋肉と関節を瞬時に動かしながら、 しかも、無駄な動きは一切なく、微動だにしない静止姿。 食事をするのも忘れ、最後に予選で最高得点を出した 日本の選手のあまりの美しい姿に、涙がでてきまし…

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協力し合う生物(2)

スタンフォード大学のマシュー・ファインバーグらが行った「公共財ゲーム」とは次のようなものです。 集められた216人の大学生は、4人1組のグループとなります。 メンバーのA、B、C、Dの4人には、それぞれ5ドルずつが与えられます。 そして、そのうちいくらをグループのために投資するのか、その金額をそれぞれ各自の判断で決定してもらいます。 5ドル全部を投資してもいいし、全く投資しなくてもかまいません。 0~5ドルの間で自由に決めていいのです。 一方、投資に対するリターンは、各自の投資額を合計した金額の2倍と決められています。 それを4人が均等に分け合います。 この時ミソな…

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協力し合う生物(1)

最近、世の中がどんどん物騒になっているような気がします。 新聞には、毎日のように殺人や傷害、あるいはいじめといった殺伐とした記事が載っています。 なぜ、人間はお互い傷つけ合うのでしょうか。 生物学界では長い間、「人類は争いを好み、攻撃的で野蛮である」いう考え方が主流でした。 というのも、19年9月のブログ『狂暴な番犬』でも紹介した、ダーウィンのブルドックと言われた19世紀の生物学者、トマス・ハクスリーが「道徳とは人類が勝手に創り出したもので、自然界には存在しない」という説を主張していたからです。 さらには、ノーベル生理学・医学賞を受賞した動物行動学界の大御所コンラート・ローレンツ…

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手抜き料理のすすめ

不要不急の外出を控える中、もう今では、オンラインによる 在宅勤務が常態化しています。 そうなると、いきおい自宅生活が長くなり、三度の食事も 毎日…となると、調理意欲が失せるというものです。 そこでネットを見てみると、「料理の世界」では 「簡単ごはん」「地味めし」「手間いらずのおかず」などなど、 「手抜き料理本」のオンパレードです。 だれしも考えることは同じなのですね。 そこで、何冊か購入して中身を見ると、日本で昔から重宝されていた 素材の有効活用が目につきます。 高野どうふ、切り干し大根、厚揚げ、お麩、たくあん等の漬物類、 納豆、ちくわ、はんぺん、こん…

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ヒトの目を気にする

人目を気にするのは、程度の差こそあれ皆同じ。 でも、人の目があるのとないのとでは、私たちの行動はそんなに変わってしまうものでしょうか。 2005年に、心理学者のハーレイらはちょっと変わった論文を発表しました。 本物の目ではなく、目のような模様であったとしても、見られているという意識が人の行動を変えてしまうのかどうか調べたのです。 集められた参加者248名は、それぞれペアとなり「独裁者ゲーム」をやらされます。 ペアになった2人をA、Bとすると、まずAに10ドルが与えられます。 Aは、それをBと分け合うのですが、配分の割合はAが自由に決めることができます。 どんな割合でも、B…

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新聞は消滅してしまうのか(4)

満を持して発足したコンプライアンス委員会。 朝日新聞社員には『コンプライアンスの手引き』という45ページからなる小冊子が配られますが、そこにはありとあらゆる規則が列挙されていました。 まるで、箸の上げ下げまで指導するような細かな内容でしたが、最も顰蹙を買ったのは「公益通報制度に関する規定」の項目。 そこには、こう記されていました。 「いわゆる内部通報制度ですが、『密告のすすめ』ではありません」 なぜ顰蹙を買ったかというと、社員の誰もが「密告」という手段が権力闘争に使われてきた朝日の黒歴史を知っていたからです。 新たに設置された「内部監査室」は、社長直属という強力な権限を…

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新聞は消滅してしまうのか(3)

2014年5月の、東京電力福島第一原子力発電所の吉田昌郎元所長の調書に関する記事は、まさに「世紀の誤報」でした。 朝日新聞は「所長命令に違反原発撤退」という見出しで、「フクシマ50」の名で英雄視されていた作業員たちが、実は所長命令に違反して現場から逃亡した卑怯者集団であるとセンセーショナルに伝えたのです。 これは超弩級のインパクトがありました。 でもよく考えてみると、事故から3年も経っているわけですから、所員の9割に当たる650人もの人たちが所長命令に背いて逃げたというのが本当なら、とっくにその事実が表沙汰になっていてもおかしくないはず。 この記事は、政治家に裏から手を回して入手し…

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コメント力

研修講師になって30年、「話す」ことを商売にしてきた者として、 やはり、他人様の話し方・伝え方には、人一倍注力して観察しています。 今回、大相撲名古屋場所が始まり、レギュラー解説者に加え、 引退して親方になった元関取の初々しい解説もまた、 人となりがうががえて楽しいものですが…。 聞いていると、一様に「短時間でポイントを押さえて、視聴者に 分かるように解説する」のは、かなり難しいようです。 考えがまとまっていないと、つい同じことを何回も繰り返してしまい、 聞いている方は、結局、何を言っているのかよく分からなくなります。 しかし、何もこれは相撲の解説に限ったこと…

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新聞は消滅してしまうのか(2)

その本とは2015年に上梓された『朝日新聞―日本型組織の崩壊―』です。 著者は「朝日新聞記者有志」。 明らかに内部告発の書です。 これによると、朝日新聞に入社した新人の記者人生というのは、5年に渡る支局勤務の後、本社のどの部署に配属されるかでほぼ決まってしまうそうです。 花形部署は政治部、経済部、社会部の所謂「政経社」。 エリートにとっては「政経社」以外の部署は、出世街道から外れた“掃き溜め”なのだそうです。 いくら何でも“掃き溜め”は言い過ぎだろうと思っていたら、「政経社」以外の部署は給与体系が低く設定されているそうです。 “掃き溜め”は本当でした。 しかし、支局…

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