株式会社ファイブスターズ アカデミー

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村上 徹

そのOJTでいいの?

新入社員が配属されてそろそろ1カ月。OJTを担当するトレーナーにとって、一から教えなければならない指導はかなりの負担です。でも、プロ野球の世界では、“教え魔”と渾名されるほど自分の考えを伝えることに熱心なコーチが大勢います。彼らは例外なく、自身の経験に基づく独自の理論を確立していて、それに選手を当てはめようとします。そのため頭に思い描く理想のフォームに近づくまで、手取り足取り熱心に教えるのです。そしてたいていの場合、選手は伸びることなく三流のままで終わります。ところが、ソフトバンクの内川や巨人の村田、そしてDeNAの筒香らを育てた“オバQ”こと田代富雄コーチのスタンスは全く異なります。選手が聞…

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名前を捨てる

あなたがもし起業するとしたら、どんな社名をつけますか?私なら考えに考え抜いて、最高にカッコいい名前をつけます。シアトルの、小さなコーヒー豆の焙煎業者に過ぎなかったスターバックスが、大きな飛躍のチャンスを手に入れたのは1984年のこと。当時アメリカ西海岸で圧倒的な知名度をもつ、同業の「ピーツ」社を買収する機会を得たのです。長い歴史と高いブランドイメージを持ち、焙煎業者たちの憧れの的だったピーツ社。その会社を買収した経営陣は、同時に非常に勇気のある決断をしました。なんと社名を、「スターバックス」から「ピーツ」に変えてしまったのです。その時売りに出された「スターバックス」という名前を購入したのが、こ…

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出勤主義

育児休暇期間が終わっても、保育所不足のためわが子を入所させることができず、出勤できないという女性社員が増えています。しかし、行政が保育所を増やそうとしても、土地や保育士の確保が大問題。そこで、保育所に入所できない女性社員を、在宅勤務扱いにしようとする会社もあります。この時代、来店型ショップの店員でもない限り、パソコンさえあればどこでも仕事ができるので、当たり前と言えば当たり前。ところが、伝統的な働き方に慣れ親しんでいる年配の管理職から、勤務管理上の疑問が投げかけられます。曰わく「サボっていても、わからないではないか」国土交通省の統計によると、週1日以上終日在宅勤務に就いている人は、全労働者のわ…

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将来なくなる仕事(2)

将来AIが進化してもなくならないであろう、下っ端コンサルタントの「足で稼ぐ」仕事とは一体どんなものでしょう。その前に、ちょっと意外な結果となったアンケート調査を紹介します。カメラ付き携帯が爆発的に売れる1年前に実施されたもので、対象は300人です。「あなたは小型カメラが搭載された携帯電話を購入したいと思いますか?」という質問に、「購入したい」と答えたのは半数を少し超える53%しかいませんでした。逆に「購入したくない」は、47%。反対の理由は「ストーカー行為になる」、「悪いイタズラが増えそう」、「必要性を感じないし、機能的に無駄」などです。アンケート調査というのは、マーケットのニーズを探るツール…

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将来なくなる仕事(1)

ビジネスサイトに、思わず考えさせられる記事が掲載されていました。あるコンサルタントが、就活を控えた大学生から「今後有望な業種は何ですか?」と質問されたというのです。あなたならどう答えますか?このコンサルタントもそうですが、私も答えが見つかりません。私が就職活動をしていた40年前は、安定した業種として人気があったのは銀行でした。しかし、イギリス・オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーンの論文『雇用の未来』によれば、「将来なくなる仕事」のひとつに「銀行の融資担当者」が出てきます。今や、融資でさえネットで募ることができるほど、資金の調達手段は多様化しています。まして日本の銀行は、土地などの担保…

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ピアノという名のリリシズム

「ミスター・バッジ、20ドル貸してくれませんか?」熱烈なジャズファンで、1938年に史上初のグランドスラムを達成した伝説のテニスプレーヤーであるドン・バッジが、「ヴィレッジ・ヴァンガード」でビル・エヴァンスに挨拶した時のエヴァンスの返事です。それがへロインを買うための金であることは、ドンにもわかっていました。「これで足りるかい?」と20ドルを渡しながら、心の中で思います。「なんてことだ。悲しすぎる。ビルが弾く、あの、世にも美しい『ア・チャイルド・イズ・ボーン』がドラッグから生まれただって?」髪をきっちり七三に分け黒ブチの眼鏡をかけた、一見エリート銀行マンのような風貌のジャズピアニストが、実は筋…

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競争は悪か?

企業戦士、営業拠点、販売戦略、シェア奪回、マーケット制圧・・・。私たちが普段何気なく使っているビジネス用語の中には、戦争用語が沢山含まれています。そう考えると、ビジネスは“疑似戦争”と言えるのかもしれません。やっぱり「勝つか負けるか」しかないのでしょうか。ビジネスが競争であることを、改めて思い知らされた実験があります。2015年10月の『チンパンジー・マネージャー』というブログで、「最後通牒ゲーム」について書きました。復習の意味で、「最後通牒ゲーム」の内容をもう一度説明しますね。これは、AとBの二人で現金を分け合うというゲームです。今、胴元からAに1,000円が渡されたとしましょう。Aがそれを…

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サヴァン症候群

2016年12月のブログ『長所なんてないよ』で、潜在能力についての仮説を書きました。それは、もともと人間の潜在能力は全員平等に与えられていて、障がい者の場合はある能力の発達が妨げられるため、別の能力がずば抜けて発達するのではないかというものでした。ダスティン・ホフマン主演の映画、『レインマン』で知られるようになった「サヴァン症候群」という病気があります。自閉症スペクトラムの人に時々見られるのですが、この映画の主人公は床に落ちて散らばった爪楊枝の数を瞬時に言い当てました。しかも、「82」を3回繰り返して246本であることを告げるという奇妙なものです。おそらく彼の目には、82本の爪楊枝が一塊の単位…

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口“癖”は災いの元

上司の口癖が、知らず知らずのうちに伝染してしまった。そんな経験はありませんか?ところが、伝染しているのは口癖だけでなく、行動もまた伝染しているという、ジョン・バーグの衝撃の論文が発表されたのは1996年のことでした。実験の概要はこうです。まず、5つの単語からなる文章がバラバラにされており、それを復元するという作業をしてもらいます。それを30問繰り返します。このとき被験者たちはA、B、Cの3つのグループに分けられているのですが、それぞれのグループが作業する単語の中にちょっとした仕掛けがしてあります。Aグループには、「妨害」、「ぶっきらぼう」、「鉄面皮」といった「無礼」を連想させる単語が含まれてい…

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人事の季節

年度の変わり目は、肩書きの変わり目でもあります。そして、あまり納得のいかない昇格人事が発表され、仕事のモチベーションが下がる季節でもあります。カナダ生まれのローレンス・J・ピーターが、教育学者として関わっていた高校の校長に、ある違和感を覚えたのは1960年代のことです。それは、校長の関心がたった三つの事に集中していることでした。一つは、窓のブラインドが同じ高さにきれいに揃っているか。次に、授業中の教室は静かか。最後は、バラの花壇に足を踏み入れる者はいないか。ピーターは考えました。そんなことは校長ではなく、一般教諭の仕事ではないのか。校長ならば、教育のあり方などもっと高いレベルの事に関心を持つべ…

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