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5☆s 講師ブログ

性格は遺伝するのか(1)

性格は遺伝するのでしょうか?
なんとなくするような、しないような・・・。

今回ご紹介するのは、東京大学名誉教授の石浦章一の説。
石浦によれば、100%ではないにせよ遺伝的要因が認められるのは、以下の3つの性格だそうです。

①新奇性追及
②損害回避
③報酬依存

では、①の「新奇性追及」から説明していきましょう。
新奇性追及とは、分かりやすく言うと探究心の強さのことです。
こう言うとよさげに聞こえますが、要するに「新しモノ好き」のこと。
衝動買いや浪費癖などとも関係しますので、どちらかと言うと気をつけなければならない方の性格です。
これにはドーパミン受容体が関係していると言われています。

次は②の「損害回避」。
「君子危うきに近寄らず」という諺がありますが、どうやら慎重な性格というのは遺伝するようです。
これに関係するのは、セロトニンのトランスポーター。

セロトニンは、幸福感に関係する情報伝達物質ですが、将来に対する不安や慣れないことをするときの緊張感、
さらには人見知りなどにも影響するようです。
その他に、攻撃性を抑制する働きもありますので、セロトニンが不足するとキレやすくなるとも言われています。

セロトニン・トランスポーターとは、このセロトニンを運ぶ物質。
第17番染色体にある「5-HTT」遺伝子の上流に、44個の塩基挿入がない(あるいは短い)人と、ある(あるいは長い)人がいます。
ない(あるいは短い)人はshortの頭文字から「s型」、ある(あるいは長い)人はlongから「l型」に分類されます。

s型の場合はトランスポーターの合成量が少ないため、たくさんのセロトニンを運ぶことができず不安を感じやすくなります。
反対にl型なら、あまり不安を感じないということです。

アメリカのレッシュの研究によれば、アメリカ人の場合s型遺伝子を保有している人が66.7%、l型遺伝子は32.3%だそうです。
アメリカ人の約3割は、結構無鉄砲な性格ということになりますかね。
日本人については、精神科医の大野裕が153人を調べたところ、ほぼ全員がs型遺伝子を最低1個は保有していたそうです。
一方、l型遺伝子の保有者は3人しかいなくて、比率にするとわずか1.7%。
日本人はチャレンジ精神が足りないなどと言われますが、これを見る限りそもそも遺伝的に冒険を避ける傾向があるようです。

最後は③の「報酬依存」ですが、関係するホルモンはノルアドレナリン。
孤独に耐えられないとか、自分のやり方が人に好かれているのか気になってしょうがないという性格は遺伝するようです。
石浦は、他にも持続性、つまり粘り強いかどうかにも関係するのではないかと見ています。
もしかしたら、ダイエットが長続きしないのは遺伝子のせいかも。

以上は遺伝する性格ですが、遺伝しない方の性格、つまり後天的に作られる性格というのも分かっています。

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