株式会社ファイブスターズ アカデミー

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5☆s 講師ブログ

心を鷲掴み

OJTの目的は、なぜこの手順なのかという根本的な考え方も含めて、仕事のやり方を教えることです。
しかし時にはモチベーションの低い新人クンの、「やる気」を引き出すところから始めなければならないことがあります。

こちらも忙しいのだから、モチベーションくらいは自分で上げておいてよ。

そう言いたくなるのも無理はありません。

機械には感情がありませんので、当然モチベーションもありません。

ですので、手順さえプログラミングすれば、あとは黙々と仕事をこなしてくれます。

ところが人間の場合は、本人のモチベーション次第で仕事の結果や成長の度合いに差が生まれます。

これが、機械にプログラムを入力することと、人間を育成することの大きな違いです。

しかし、相手の「やる気」スイッチをONにするという作業は、育成において最も難しい課題です。

何かいい方法はないのでしょうか。

かつて、ワールド・ベースボール・クラシックでも活躍した岩村明憲が、入団3年目で迎えたヤクルト・スワローズのキャンプでのことです。

バッティング・コーチとして彼に声をかけたのは、5回もホームラン王に輝いた伝説のスラッガー中西太。
まさに、王や長島に匹敵するほどのレジェンドです。
ところが、緊張する岩村の耳に届いたのは、実に意外な言葉でした。

「お前のバッティング、ワシに教えい」

六十代半ばの、かつてバッティングの神様と呼ばれた男が、ハタチそこそこの若造に教えを乞おうというのです。
この言葉で心を鷲掴みにされたと、岩村は述懐しています。

それ以来向上心の塊と化した男は、後に大リーグのタンパベイ・レイズでワールドシリーズを戦うまでに成長しました。

教える側の人間が、逆に教えを乞う。

そんな「やる気」スイッチの入れ方もあるのですね。

育成のゴールは、指導する側が理想と考える形に部下や後輩を当てはめることではありません。

本人の心の中にある「可能性」に火をつけることです。
二度もイギリスの首相を務めた、小説家のベンジャミン・ディズレーリの名言があります。

「あなたが他人にしてあげられる最も偉大なことは、富を分け与えることではなく、
その人の中にある素晴らしさを示してあげることなのです」

どうですか?
あなたは、新人クンの中にある「素晴らしい可能性」を示してあげることはできますか?

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