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5☆s 講師ブログ

ChatGPTの弱点(1)

コロナ禍が明けるとIT特需は終了します。
それを見越して、この春にGAFAMは従業員の大量解雇に踏み切りました。
アマゾン2万7千人、グーグル1万2千人、メタ2万1千人、マイクロソフト1万人。
人員削減しなかったのはアップルだけです。

コロナ特需で急拡大したズーム社も全従業員の15%にあたる1千3百人を、ヤフーは1千6百人、デルは6千6百人以上を削減しています。
余波はコンサル業界にも及び、マッキンゼー・アンド・カンパニーは2千人、アクセンチュアは1万9千人と、業界始まって以来の大規模削減が行われています。

アメリカでは、凄まじいリストラの嵐が吹き荒れているのです。
今後AIの開発が進めば、人員削減の流れはますます加速することでしょう。

マイクロソフトは、ITベンチャーの「オープンAI」に1兆3千億円もの巨額投資をしています。
この企業が開発しているのは、今話題の対話型AI「ChatGPT」。
ビジネスニュースなどでその性能が紹介されると、日本中に大きな衝撃が走りました。

ある大学の英語講師は、すでにChatGPTを授業に活用していると言います。
「起業のメリットとデメリットを500ワード以内の英文で作成するには?」と質問を入力すると、あっという間に英文が表示されていきます。

しかし、驚くのはこれから。
次に、その文章の読解力を試す問題についての質問をすると、今度は瞬時に問題文が作成されたのです。
もちろん選択問題や穴埋め問題の作成も自由自在。
人間がやることは、出来上がった問題が授業で使えるかどうかのチェックだけです。

慶応義塾大学教授の神保謙は、最近学生が提出する英語レポートのレベルが格段に上がったと言います。
おそらくChatGPTを使って書いているのでしょうが、今のところ使っているかどうかを判定する手段はないそうです。

テレビ番組では「視聴率アップのためには」という質問もしていましたが、あっという間にいくつかの対策が提示されました。
私も早速ダウンロードして、「円安対策は?」と入力してみたら、為替ヘッジや政府の対策など5つほど答えが出てきました。

でも、回答のクオリティの方はどうなのでしょう?
ペンシルベニア大学ウォートン校では、ChatGPTに同校のMBA(経営学修士)の試験を受けさせたところ、合格水準に達する答えが出力されたそうです。
驚きですよね。

ChatGPTは2022年11月30日に無料公開されると、わずか5日で登録者数が100万人に達しました。
これはインスタグラムの2ヶ月半、フェイスブックの10ヶ月に比べても、あまりに早い記録と言わざるを得えません。

マイクロソフトは、今後ChatGPTを「オフィス365」に搭載する予定とのことですので、将来はビジネス書類のほとんどをAIが作成するようになるでしょう。
しかも、文章の作成だけでなく、「校正」や録音の「文字起こし」もこなす上、コンピューターのプログラムまで書いてしまいます。
もちろん、最後は人間がチェックするのですが、エンジニアの手間は大幅に省略されたそうです。
学習を繰り返すことで、今後さらに精度が上がることでしょう。

ChatGPTが普及すると、グーグルは「検索機能」のマーケットを失う可能性があります。
現在の検索機能というのは、入力されたワードに関するサイトを列挙するだけです。
ですので、どちらかといえば不親切な機能です。

例えば、あなたがあるテーマについてレポートをまとめなければならないとしましょう。
まず、グーグルが提示したそれぞれのサイトを一生懸命読み込んで、その内容を完全に理解し、さらにそれを繋ぎ合わせて分かりやすい文章に加工しなければなりません。

手間がかかりますよね。
でも、ChatGPTは最後の文章作成まで自動的にやってくれるわけですから、かなり「親切」な機能と言えます。

このChatGPTの出現に、誰よりも危機感を抱いたのはグーグルでした。
グーグルは、マイクロソフトのChatGPTに対抗する対話型AIとして、「Bard」を開発しています。
しかし、その答えの一部に誤りがあったと報道されただけで、グーグルの株価が大きく下がったことがありました。
天下分け目の決戦は、どうやら佳境に入っているようです。
いずれにせよ、近い将来事務作業のほとんどをAIが代行するであろうことは間違いありません。

事務作業だけではありません。
将来は会議もAIが作ったアバターが代行するようになります、
すでに日本のあるベンチャー企業では、社長のアバターが会議に参加しているそうです。
アバターは社長の普段の言動を全て学習しているので、発言や決断についてはほぼ完璧に再現できます。

会議に参加していたメンバーは、「違和感は全くなかった」と口を揃えます。
ちなみに、社長はその時釣りに出かけていました。

このようなAIの急速な進化は、私たちの仕事にどのような変化をもたらすのでしょう?

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