株式会社ファイブスターズ アカデミー

今年初詣に、近くの銭洗い弁天に行ってきました。家から歩いて40分ほどのところに
あります。さぞ混んでいるだろうと思いきや、割りにすいていてびっくりしました。
松の内では、例年結構な人が出かけてくる名所なのですが、
今年はどうも参拝客が少ないということでした。

この弁天様へ通じる道は人が横に3人並んで歩くと通れない位の細い道路です。
ですから、例年よりすいているとは言え、行く人、帰る人で歩くのが大変なのですが
さらに人力車も通るので大変なことになるわけです。

銭洗い弁天で好評の「お宝銭」を買い求め、私が歩いて帰るそのときに丁度人力車が
一台私を追い越していきました。
その人力車夫の若いお兄さんは・・・
「お参り帰りのところお先に失礼いたします。少々道をお譲りいただけますでしょうか？」と
声をかけながら通っていくのです。

下り坂ですからスピードはほとんど出ていないのですがそれにしても人力車一台通るのは
かなり厳しい道幅なのです。ところがこの声を聞くと人はいやな顔ひとつせず、みんなが
道の端っこに身を寄せて気持ちよく人力車を通してあげるのです。

人間は「依頼されると断れない」という心理が働くと研修でもお伝えしているのを
目の当たりにしました。
つまり、このお兄さんが「人力車が通ります。道を開けてください」と「・・・・ください」とへりくだっては
いるものの、言われているほうとしては命令されているようにしか聞こえません。
でも「道をお譲りいただけますでしょうか？」と依頼形で言われると「聞いてあげようか」という
気持ちになるのですから不思議ですね。

お正月休みの初詣の途中で見かけた、ちょっとした気持ちの良い一場面でした。
皆様はどこか初詣にいらっしゃいましたでしょうか？