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5☆s 講師ブログ

ドル/円レートを決めるものとは

前回まで、修正ソロスチャートの話をしました。

もう一度おさらいしましょう。
日本とアメリカにおいて、それぞれの中央銀行が銀行に供給したマネタリーベースのうち
実際に貸出等に回された(すなわちブタ積みを差し引いた)部分の比率が、
ドル/円レートにぴったり一致するというものでした。

これは何を意味するのか考えてみましょう。
以前勉強した、MV=PTという素朴な貨幣数量説を覚えていますか?
6月4日のブログです。

V(貨幣速度)とP(取引総量)を一定と仮定すると
M(マネーサプライ)が上昇すれば、P(物価)が高くなるということでした。
つまり、マネーサプライが増えれば、インフレになるのでしたね。

今アメリカで、マネタリベースの供給が増えたとしましょう。
すると、銀行の貸出が増えます。
これはすなわち、マーケットに流通している貨幣量(マネーサプライ)が増えたことを意味します。
とすると、当然P(物価)が上昇します。
つまりインフレになるということです。

どこの国の中央銀行も、マネタリーベースを操作することにより、今後のインフレ方向、
すなわち予想インフレ率に影響を与えようとします。

ということは、マネタリーベースについて日米を比較するということは、
取りも直さず、予想インフレ率について日米を比較することに他なりません。
つまり、ドル/円レートは、日米の予想インフレ率の違いによって決まるのです。

経済学では、これが基本な考え方です。

5月18日のブログで、「ハンバーガーで読み解く為替レート」と題して
10年間にわたり日本でデフレ、アメリカでインフレが続いた場合、
ドル/円レートがいくらになるか計算しましたよね。

テレビに登場する経済評論家たちは、円高の原因について、
やれギリシャとか、財政赤字とか、産業構造とかいろいろ言っていますが、
その前に、この経済学の基本をよく勉強してから発言してほしいと思います。

私の提案はこうです。
マスコミに登場する自称経済評論家に対して、経済学のテストを実施すること。

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