株式会社ファイブスターズ アカデミー
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メジャーリーグの記録を次々と塗り替え、新たな歴史を作り出している大谷翔平。
彼は2024年にドジャースに移籍しましたが、その際にある条件を契約書に盛り込んでいました。
それは、編成本部長のアンドリュー・フリードマンや球団トップが退団した場合は、契約の見直しや破棄ができるというもの。
契約書の項目に、わざわざ編成本部長の名前を書き込むなんて、フリードマンに寄せる大谷の信頼は絶大のようです。
でも、アンドリュー・フリードマンとは一体どんな人物なのでしょう?
また、大谷は彼のどこをそんなに信頼しているのでしょう?
実は、フリードマンはプロ野球経験者ではありません。
それどころか、野球とは全く畑違いのウォール街出身の金融マンです。
2005年にレイズの編成部門のトップに就任すると、その手腕を買われて14年にドジャースに引き抜かれました。
プロのチームがいい成績を残せるかどうかは、若い選手の育成がうまくいくかという面もありますが、トレードが盛んなメジャーリーグでは、どんな選手を集めてくるかということが極めて重要です。
つまり、編成部門がチームの命運を握っている、と言っても過言ではないのです。
そのフリードマンに、NHKの番組で大リーグを取材していたWBC優勝監督の栗山英樹がインタヴューをしています。
フリードマンの持論は、実に簡潔なものでした。
「異なる視点や経験を結集して、最善の意思決定を行うことができるかが重要」
ポイントは、「異なる視点や経験」というところです。
では、日本の場合はどうでしょう?
組織の意思決定は、ほとんど「トップの視点と経験」により下されます。
つまり、トップ個人の意見が全てを決めてしまうのです。
そこには、「異なる視点や経験」がないどころか、あったら逆に邪魔者扱いされます。
なぜなら、組織の中に「異なる視点や経験」があると、必ず会議が揉めるからです。
だから、早めに「根回し」して、「異論」を潰しておく必要があります。
そうしないと、会議がシャンシャンで終りません。
ところが、アメリカは全く逆で、「異なる視点や経験」を非常に尊重します。
そもそも、アメリカには根回しという文化がありません。
でも、各自が異なる意見を持っていると、衝突の原因になります。
会議が揉めたらどうするのでしょう?
栗山はフリードマンに、「データを生かそうとするとき、スカウトやコーチとアナリストがぶつかり合うことはなかったのですか?」と聞きました。
フリードマンの答えはこうです。
「もし私たちが議論をしないのであれば、それこそ心配です。議論がない組織には問題があります。なぜなら、他の人の経験や異なる考えを聞かずに、一人のトップが『こうすべきだ』と言ってるだけではベストな選択はできないからです。
最も重要なことは、大勢のスタッフがコラボレーションすることです。働く人たちが楽しく協調し信頼し、そして意見をぶつけ合うことで前進していけるのです」
なんと、会議は揉めた方がいいと言うのです。
議論をすることにより、ベストな選択が生まれるというのです。
さらには、議論のない組織は問題であり、一人のトップが決定を下している組織は選択を誤るとまで断言するのです。
ということは、日本の組織はあえて間違った選択をするために、わざわざ根回しをしていることになります。
なぜ、こんなことになってしまったのでしょう?
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