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村上 徹

トミー・ラソーダ

前回、部下ひとりひとりに対して、それぞれ一番うれしがるホメ言葉を使い分けている人物としてトミー・ラソーダという名前を挙げました。この人はメジャーリーグの監督だった人です。野茂投手がロサンジェルス・ドジャースに渡ったとき、でっぷりと太った監督がいたのを覚えている人も少なくないのではないでしょうか。あの監督こそ、トミート・ラソーダその人です。彼は支配下選手ひとりひとりについて、「言われてうれしいホメ言葉」を完璧に使い分けていました。その秘密はこうです。例えばジムという選手がヒットを打ったとしましょう。監督はすかさずベンチから「ジム、ワンダフル!」と声をかけます。しかし、ジムはあまり表情を変えません…

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ひとりひとりにあったホメ言葉

ホメる話を続けましょう。以前、管理職の研修をしていたとき、ある受講生がこう言いました。「私は部下をよくホメていますので、問題ありません」そこで私は聞きました。「部下それぞれを、何と言ってホメているのですか? ひとりずつ教えてください」彼の答えはこうでした。「いや、全員同じ言葉でホメてます」これは管理職として絶対やってはいけないことです。というのは、ホメられてうれしい言葉というのはひとりひとり違うからです。それぞれが一番うれしいと感じるホメ言葉を使わないと効果はありません。同じ言葉でホメるくらいなら、ホメない方がましです。部下のひとりひとりが、言われてもっともうれしいホメ言葉をキチンと使い分けて…

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「ホメ」と「カネ」はどっちがいい?

「同情するなら金をくれ!」その昔話題になったテレビドラマの名ゼリフです。では、これが「ほめられること」と、「お金をもらうこと」だったら、どっちがいいですか?えっ? そりゃやっぱり金だろうって?これが案外そうでもないんですよ。ほめられるのも、お金をもらうのも、どちらも快感ですので脳の中の報酬系に関係していることがわかります。大変面白い研究が、藤井直敬氏の「つながる脳」(NHK出版)に紹介されています。まずアリエリーらの報告です。パソコンの画面上で、マウスでオブジェを動かすという単純作業をします。このとき、5ドルの報酬を与えるグループと、50セントを与えるグループ、そしてまったく報酬のないボランテ…

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ほめるマネジメント

前回のネズミの話では、脳はエサよりも快感刺激を求めるということでした。ところが、このネズミ、快感を求めてずっとペダルを踏み続けるのです。エサには見向きもしません。その結果、とうとう最後は餓死してしまいました。なんと快感を求める気持ちは、エサなんかよりずっと強かったのです。ネズミの脳の中で、報酬系と罰系の分布を調べた報告がありますが、それによると、罰系は5%しかないのに、報酬系は35%もありました。残りの60%は中性領域だそうです。この結果から見ると、脳は快感を感じるためにあるといえます。かつて、私が新入社員だった頃は、「叱って育てる」方式が主流でした。上司から褒められた記憶なんて、全くと言って…

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エサか、快感か?

前回の話で「報酬系」という言葉が出ました。これは何かというと、要するに「快感」を感じる部位ということです。逆に、不快感を感じる部位もあります。これは「罰系」といいます。もちろん、人間の脳に電気刺激を与えて調べたわけではありません。あくまでネズミの脳の話です。脳科学では大変有名な「脳内自己刺激」という実験がありますので紹介します。まず、ネズミの脳の報酬系に針を刺します。この針に電気が流れると、ネズミは快感を感じてうっとりします。そして、ネズミの足元にペダルのようなものを置いて、このペダルを踏むと電気がオンになる仕組みを作ります。つまり、ネズミが自分の意志でペダルを踏んで快感を得られるようにするの…

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マンガと笑い

電車の中で、スーツにネクタイ姿の立派なサラリーマンが、分厚い少年ジャンプを読みながらクスクス笑っています。これって、社会人としていかがなものかと思いますが、マンガを読んでるときに、脳のどの部分が活性化しているのか調べた研究があります。京都大学教授で、日本ワーキングメモリ学会会長の苧阪直行氏の「笑い脳」(岩波書店)によればスタンフォード大学のモッブスらは、fMRIでユーモアマンガを読んでいるときの脳の動きを見たそうです。それによると、ドーパミン作動性ニューロンを含む、側坐核、線状体などいわゆる報酬系といわれる神経系が活発に動いていたそうです。これらは幸福感や満足感と密接な関係があり、まさにマンガ…

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文七元結

泣くことと、笑うことは、抗ストレスホルモンのレベルを下げたり免疫機能を高めてくれるので、健康にとてもいいとお話しました。でもこれって、TPOも考えないといけませんよね。話は変わりますが、皆さんは新幹線などで移動する時、どうやって時間をつぶしていますか?私はいつも、携帯プレーヤーで好きなジャズを聞きながら読書にいそしんでいます。最近は内容の濃い経済学の本が出版されませんので、もっぱらミステリーを読んでいます。ちょっと前のことですが、古今亭志ん朝のDVDシリーズが発売されたと聞いて早速買い求めました。しかし相当の枚数がありますので、観るのも一苦労です。そこで妙案が浮かびました。新幹線での移動のとき…

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笑顔細胞(2)

前回は、ヒトの起源についてお話しました。サバンナでお互いが出会ったとき、戦うか逃げるかでしたよね。戦うにしても、逃げるにしても、ずいぶん体力を使います。ヘタしたら死んでしまいます。どちらにしてもいいことありません。そのときです。相手が笑顔だったら、「戦わなくていい、逃げなくていい、仲間だ!」というサインだったのではないでしょうか。つまり、私たちのDNAの中に、「笑顔は敵ではない」という情報が刷り込まれているのではないかということです。どうです。 なかなかよくできた仮説でしょ。えっ?誰の説かって?実はこれ、私の説なのです。いかかですか? この「村上仮説」。結構いい線いってると思うんだけど・・・

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笑顔細胞(1)

前回は、顔細胞のお話をしました。 今回は笑顔細胞です。なぜ笑顔にだけ反応する細胞があるのでしょう?実はよくわかっていませんが、これについてある仮説をご披露したいと思います。その前に、サルからヒトに進化したお話からはじめましょう。ヒトの起源については諸説ありますが、450万年~500万年前か、だいたいそのあたりではないかと言われています。今から450万年前に、安全な森を捨てて、危険なサバンナに出かけていった最初のサルが、人類の祖先と言われているのです。でも、彼はなぜ、そんな危険を冒したのでしょう?現在の動物行動学の答えは、拍子抜けするほど簡単なものです。それは「好奇心」だというのです。なんと、好…

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顔細胞

私たちの脳の中に、人間の「顔」にだけ反応する細胞があることが分かっています。この細胞は、不思議なことに人の顔を認識すると、激しく興奮するのです。子どもの頃、カゼをひいて布団で寝ていたら、天井板の木目が人の顔に見えてきた。なんて経験ありませんか?これこそ顔細胞の働きなのです。この細胞のおかげで、私たちは車を正面からみても、ヘッドライトが目、ラジエーターが口と無意識のうちに人の顔に見立ててしまうのです。テレビで心霊写真のことをよく取り上げていますが、人の顔に見えるはずですよ。なんてったって、顔細胞がガンガン興奮しちゃうんだから・・・さて、これからが本題。実は、顔細胞とは別に、笑顔にだけ反応する「笑…

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