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5☆s 講師ブログ

政府は不安を解消したのか?

人々の不安心理という感情が、経済の足を引っ張っている典型的なケースを私たちは目撃しました。
昨年暮れから日本の株価市場が暴落を続けたことです。

これこそ不安心理の極端なケースです。
狼狽売りとかパニック売りと言っていいくらいの状況でした。
これらの行動のもとになっているのは『論理』ではなく『感情』です。

そして、この騒動で私たちが学習したことがもう一つあります。
それは、この事態に対して日本の政治家たちが全く無力だったことです。
テレビで報道される首相や官房長官のコメントを見ると、およそ経済学の知識というものはほぼゼロと言っても過言ではないでしょう。

投資家というのは、不安の真っただ中にいる状況では、政治に期待するものです。
政治家は、たとえ具体的な方策を提示することは間に合わなくても、まず力強いコメントを発表してマーケットを安心させることです。

振り返ってみると、ブラックマンデーのときも9.11のテロのときも、グリーンスパンは「十分な流動性を提供する用意がある」というコメントひとつでマーケットの不安を和らげました。
今回のバーナンキも同様です。

日本の場合は、すでにジャブジャブのお金が溢れていますのでこのコメントは使えませんが、大切なことはマーケットに対して政権や通貨当局の意思をはっきり伝えることです。

これが全く見られなかったことは、日本の株式市場にとっては暴落以上に深刻なことでした。
ただ、唯一の光明もありました。

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