株式会社ファイブスターズ アカデミー

先日の土曜日に、今話題のロードショウ「キャタピラー」を
友人と観に行きました。

幸い、その日は若松孝二監督、主演の寺島しのぶさん以下
数人の俳優さんたちの舞台あいさつがあり、事前期待は嫌がおうにも
高くなりました。

反戦映画であると言う監督の強い意向で、この終戦記念の時を選んで
封切りということでしたが、しかし・・・・

見終わって、はっきり言って「がっかり」しました。

反戦は反戦なのでしょうが、四肢を失った復員兵の夫と
「うまづめ」と婚家から疎まれていた嫁との性的な絡みが多くて、
私としては何が「反戦」なのか理解に苦しみました。

さらに言えば、若松監督からは「『戦争は人を壊すのだ』という
ことを感じてほしい」というメッセージでしたが、
先日、テレビで見た戦争従軍兵の方々が証言する番組での
重い一言一言が語る「戦争の悲惨さ」からすると、この映画は
なんとも安易な反戦映画にしか思えませんでした。

このような捉え方をしているのは私だけかと思いきや、
一緒に見た友人も同感でしたので、あながち独りよがりでは
ないのかも？と思っています。

戦争の悲惨さはこのキャタピラーが意図するところより
もっと奥深いところにあるように感じています。

いずれにせよ、「戦争はどんな理由にせよ『してはいけない』」
ということを強く考えさせられたことは確かでした。