株式会社ファイブスターズ アカデミー
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生成AIの進化は「日進月歩」を超えて、「秒進分歩」とまで言われています。
まさに今この瞬間にも、全く新しいテクノロジーが生まれているかもしれないのです。
そうなると心配になるのは、これからの仕事のこと。
近い将来、私たちの仕事はAIに奪われてしまうかもしれません。
これに関しては、学位や知識が必要で一定の訓練期間を要する、所謂「賃金の高い仕事」ほどAIの影響を受けやすいという研究がありますが、詳しいことは追って説明することにしましょう。
でも、AIは一体どこまで進化していくのでしょう?
日本におけるAI研究の第一人者、東大教授の松尾豊の研究室に所属する今井翔太が、著書『生成AIで世界はこう変わる』の中でこんなことを予言しています。
「歴史上で初めて人間より賢い存在を目撃する可能性がある」
まさに、「シンギュラリティ」前夜です。
でも、その行き着く先にあるのは、果たして人類にとって幸せな世界なのでしょうか。
AIが、人類にとって危険な未来をもたらすようなことはないのでしょうか。
ディープラーニングの生みの親であり、「AIのゴッドファーザー」とも言われるジェフリー・ヒントンは、2023年4月に10年近く勤めていたグーグルを突然退社しました。
理由は、生成AIの開発に危険性を感じ、より自由な立場で活動したくなったからというもの。
ヒントンは、生成AIの開発を核戦争に例え、取り返しのつかない事態になることを恐れています。
また、AI研究の現状を「霧の中を運転しているような感じだ」と評する彼は、AI革命の先にある未来を問われこう答えました。
「我々には何が起きるのかわからない」
専門家でさえ先行きが見通せないAI開発。
本当に、このまま続けても大丈夫なのでしょうか?
ヒントンが言うような、取り返しのつかない事態になるかどうかはわかりませんが、ひとつだけ間違いないことがあります。
それはAI開発によって、近い将来世の中のほとんどの仕事が何らかの影響を受けるということです。
2023年、オープンAI社とペンシルベニア大学が共同で一本の論文を発表しました。
原題は“GPTs are GPTs: An Early Look at the Labor Market Impact Potential Language Models”。
日本語に訳すと、「GPTは汎用技術である─大規模言語モデルが労働市場に与える影響についての早期の見解」。
この論文によると、全職業の8割が何らかの影響を受け、さらにその中の2割に関しては、労働の半分が完全にAIに置き換えられるレヴェルの影響を受けるそうです。
今井らはこの論文を元に、AIから受ける影響の度合いを数値化してみました。
最大の影響度を「1」とすると、薬剤師や弁護士は0.695。
データベース管理者やグラフィックデザイナーは0.78。
かなりの影響度です。
実際に、最近日本の大手衣料品メーカーが新たに立ち上げた、子供向け商品のブランドロゴは生成AIに作成させたものです。
デザイナーやイラストレーターにとっては、死活問題になることは確実です。
ところが、電気工や理髪師などの職業の影響度は0.46。
さらに、カスタマーサービスや銀行窓口の仕事は0.25と、かなり影響度は低くなっています。
これらの仕事は、薬剤師や弁護士に比べて訓練の必要性は大して高くありません。
さらには、0.085とほとんど影響を受けない職業もありました。
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