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5☆s 講師ブログ

ハトの方が賢い?(1)

人間よりハトの方が賢いかも?

衝撃の実験のツールとして使われたのは、2013年9月のブログ『3つのドア』で紹介した、有名な行動経済学課題「モンティホール・ディレンマ」。

その頃から読んでくださっている方がいても覚えていないと思うので、もう一度内容を説明しましょう。
あなたもぜひ、「打倒!ハト」を目指してチャレンジしてみて下さい。

あなたはテレビのクイズ番組に勝ち残り、最終問題にたどり着きました。

今、あなたの前にはA、B、Cの3つのドアがあり、そのどこかに賞品が隠されています。
あなたは迷ったあげくAのドアを選びました。

すると何を思ったか、賞品のありかを知っている司会者が、勢いよくCのドアを開けてしまったではありませんか!
もちろん、Cには賞品はありません。

その時です。

司会者が嘘臭い微笑みを浮かべながら、あなたにこう囁くのでした。

「一回だけチャンスを与えましょう。
ドアを変えてもいいですよ。
さぁ、どうしますか?」

あなたの選択肢は以下の3つ。

①Aの方が確率が高いのでAのまま(ステイ)

②Bの方が確率が高いのでBに変える(スイッチ)
③AもBも確率は1/2なので、ステイしてもスイッチしても結果は同じ

正解は③。

と言いたいところですが、残念ながらそうではありません。

でも安心して下さい。

この時点で、あなたがハトに負けたわけではありません。
まだチャンスは残っています。

その話をする前に、確率論の検証だけしておきましょう。

あなたがAのドアを選んだ時点で、A、B、Cの3つのドアの確率はそれぞれ1/3ずつでした。

この時、あなたが選んだAのドアと、A以外のドアすなわち(B+C)という分け方をして、それぞれの確率について考えてみましょう。

Aの確率は1/3ですよね。

A以外の確率は、BとCを足した確率ですので1/3+1/3=2/3となります。
その後、Cのドアがハズレであることがわかりました。
さぁ、Aの確率と、A以外の確率はどうなったでしょう?

Aの確率は相変わらず1/3。

A以外の確率も相変わらず2/3ですが、Cがハズレであることがわかっていますので、2/3というのはそのままBの確率ということになります。
よって、Bにスイッチするという②が正解です。

どうしても納得できないという人は、二人一組になって100回ほど繰り返してみてください。

賞品を当てる確率は、すべてステイなら33%、すべてスイッチなら66%に近い値にちゃんと収斂していきますよ。

さて、ウィットマン・カレッジのウォルター・ハーブランソンらは、2010年にこの「モンティホール・ディレンマ」について、13名のヒトと6羽のカワラバトによる対抗戦を実施しています。

初日の試行回数は10回。

その後、試行回数を徐々に増やしていき、最終日の30日後には試行回数が100回となるように設定しました。

正解するとハトには穀物が与えられます。

ヒトには特にご褒美は用意されていませんでしたが、正解するよう強く教示されていたそうです。
要するに、ヒトとしてのプライドを懸けた「絶対に負けられない戦い」を強要されていたわけです。

まず、初日の結果から見ていきましょう。

ヒトチームの平均は、ステイ選択が70%、スイッチ選択が30%。
ということは、完全に裏目に出てしまった訳ですが、幸いなことに初日に関してはハトもほとんど同じ傾向でした。

よかった、よかった。

ところがこの後、人類驚愕の結果が待っていたのです。

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