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5☆s 講師ブログ

叱れない管理職(1)

最近、部下を叱れない管理職が増えています。

誤解のないように最初に断っておきますが、「叱る」ことと「怒る」ことは全く違います。

「怒る」の方は感情が伴います。

後先を考えずに感情の赴くままに怒鳴ったり、強い口調でたしなめたりするのが「怒る」です。

一方、「叱る」という行為には、論理が必要不可欠となります。

こういう行動はなぜ問題なのか、本来どうすべきだったのかなどについて、あくまで冷静に理詰めで諭さなければなりません。
つまり、「叱る」ときには、「怒り」という感情を伴ってはいけないのです。

私が新人の頃、掃いて捨てるほどたくさんいた“瞬間湯沸器”のような管理職は、今ではめっきり少なくなりました。

しかし、それならキチンと理詰めで「叱る」管理職が増えたかというとそうでもないようです。
要するに、怒りも叱りもしない管理職が増えてしまったということです。

なぜ、怒りも叱りもしないのでしょうか?

それは、部下に嫌われたくないからです。

『目立ちたくない』(2018年6月)でも述べましたが、この“嫌われたくない症候群”の原因は、子供の頃のいじめにあるのではないでしょうか。

いじめられないためには、まず敵を作らないことが重要です。
今どきの「いじめ」は典型的ないじめっ子がいるわけではなく、昨日まで仲良くしていた友人たちが突然あなたを仲間外れにしたりします。

だから、周囲の全方向に気を配らなければなりません。

相手の考えがはっきりわからないうちは、「自分はこう思う」などと自らの旗色を鮮明にしてはいけません。
もし相手があなたの考えに同意できなかったり、あるいはちょっとした違和感を持っただけで、あなたを疎遠にする行動に出るかもしれません。

そのため、最近の若い人は自分の意見を表明する前に、まず相手の顔色を窺う傾向があります。

「ボク的には・・・」とか、「・・・みたいなぁ~」といった言い回しがその典型例です。
これは子供の頃の「いじめ回避行動」が、そのまま習慣化された結果かもしれません。

アドラー心理学者が書いた『嫌われる勇気』という本がベストセラーになった背景には、このような事情もあったのではないでしょうか。

さて、このような社員が管理職になったら、一体どんな行動をとるのでしょう?

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