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5☆s 講師ブログ

腰痛と数式の関係

腰痛は、腰の痛みではありません!

腰ではなく、脳だけが感じている痛みです。
以前、NHKスペシャルを見ていたら、こんな話が紹介されて本当に驚きました。

そのメカニズムはこうです。
外科的治療によって腰の筋肉や椎間板の問題は完治していても、
脳が腰の痛みを記憶していて、「痛みを感じるかも」という不安心理が痛みの記憶を蘇らせているというのです。

脳の一体どの部分が作用しているかというと、「背外側前頭前野」という部位です。
「背外側」と反対側の「腹内側」の方は、今まで何回もやりましたよね。

「腹内側」に損傷を負った人は、リスクを回避することができずに破滅的なギャンブラーになったり、
怒りをコントロールすることができませんでした。

また、正義感が異常に強いため、「利他的懲罰」といって少しでも公平性に欠ける取引に対しては、
たとえ自分の利益を失うことになっても一切応じませんでした。

今回の「背外側」は、同じ前頭前野でもその「腹内側」のまさに反対側に当たります。
この部位は、一般に不安感情を抑制する役割を果たしています。

つまり、ここの働きが弱いと不安が異常に高まリます。
すると、腰では痛みが生じていないのにも関わらず、脳だけが痛みを感じてしまうのです。

アメリカでは、この治療のために、認知行動療法が使われていました。
腰痛の治療法とうつ病の治療法が同じというのは奇妙な印象を受けますが、
番組ではかなりの効果が認められていました。

別の番組で紹介されていましたが、日本でもリエゾン療法といって
整形外科と精神科が連携をとりながら治療に当たっている病院があるそうです。

ところがこの話、ひとごとではないのです。
私も、そしてもしかしたらあなたも、この部位の活動が弱まっている可能性があるのです。

いや、腰痛の持病があるかどうかということではありません。

皆さんに質問です。
複雑な微分方程式を解くのは得意ですか?

実を言うと私は、なぜか数式を見るとめまいがするという特異体質の持ち主です。
原因は医者もわからないそうです。

お恥ずかしい話ですが、岩田規久男の本を片っ端から読破していた頃は、
高校生向けの『微積分方程式入門』という参考書を買ってきて、首っ引きで読み進めました。

オックスフォード大学のカドシュ博士らは、
私のように微積分などの複雑な数式が苦手、という若者25人を集めました。
そして、「背外側前頭前野」を刺激して活性化させるという実験を行ったのです。

すると、なんと数式に対する苦手意識が消えて、数学の成績が向上したではありませんか。
つまり、複雑な数式が苦手という人は、この部位の働きが弱いと考えられるのです。
数式に対する苦手意識と、腰痛に対する不安は脳の全く同じ部位で起きていました。

ということは、数式の苦手な人は腰痛になりやすい?
まさか、そんなことはないと思うのですが、不安を上手に抑制することができないと、
数式に苦手意識を感じたり、腰の痛みを感じてしまうとは驚きです。

ちなみに、この「背外側前頭前野」と数式の話を週刊誌に寄稿した池谷裕二のHPを見ると、
なんと脳の神経細胞の活動が微分方程式で書き表わされています。
もちろん、私にはさっぱり理解できませんけど・・・。

ところで学生の頃、教え方がとても上手な教師っていませんでした?
おそらくその教師は、不安を感じさせないような指導方法をしていたのです。

これは、研修講師にとって大いなる教訓です。
講師たる者、認知行動療法の名医のごとくあれ。

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