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5☆s 講師ブログ

サルは相手の心を読めるのか

さて、このテーマの最大の関心事、すなわち「サルは人の心を読むことができるのか」という話に戻りましょう。

プレマックが、サルは人の心を「読める」という論文を発表した時は非難轟轟でした。
中には、彼の人格まで傷つけるような反論もあったそうです。
このような攻撃的な反論をすること自体、人の心を読めていないような気もしますが・・・・

それはさておき、現在は、否定派はどうも旗色が悪いようです。
人の心、つまり人間の心が読めるかどうかは定かではありませんが
他のサル、つまり「他人」ならぬ「他サル」の心は読めるようなのです。

今、それぞれ檻に入った2頭のサルを向き合わせて、真ん中にエサを置きます。
「よーい 、ドン!」で檻の柵を上げて、エサの取りっこをさせます。

ところが、サルという動物は力の上下関係がはっきりしていますので、
2頭のうち力の弱いサルは、たとえ素早くエサをとったとしても、結局強いサルに奪われてしまいます。

そこで、エサを二つ置きます。
しかし、これでも弱いサルは分が悪いのです。
もし、強いサルが目を付けた方と同じエサに行ってしまった場合、両方ともとられてしまいます。

ですので、重要なのは、相手の強いサルが取ろうとしているエサとバッティングしないことです。
バッティングさえしなければ、取ってすぐ逃げれば自分のモノにできます。
しかし確率は1/2。

そこで、こんな工夫をしてみます。
二つのエサのうちの一方については、強いサルの視線を遮るように障害物を置きます。
強いサルには片方しか見えませんので、彼は見える方のエサをじっと見つめています。

一方の弱いサルはというと、強いサルが片方のエサを見つめていることをちゃんと認識します。
そして考えます。
おそらく強いサルは、この見えている方のエサを取りに来るだろうと。

ですので、弱い方のサルは、柵が上がるや否や強いサルからは見えない方のエサに手を伸ばし
次の瞬間には脱兎のごとく逃げるのです。
めでたし、めでたし・・・

さて、バロン=コーエンは、この「相手の視線を認知する」ことが大切だと考えました。
この「相手の視線を認知する」という行為は、
まさに相手に心(意図)があることを理解している証拠ではないかと。

この続きは次回。

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