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5☆s 講師ブログ

ソロスチャート(2)

2001年以降、ソロスチャートが一致しなくなると、学者たちは、それ見たことかと大威張りでした。
しかし、安達誠司氏が「円高の正体」でこの謎を解いてくれました。

結論から言うと、日本ではマネタリーベースを増やしても、銀行が貸出を増やす気になれなかったので
マーケットにお金が出回らなかったのです。

どういうことかと言うと、銀行は、わざわざリスクを取って貸出するよりは、
利子がつかなくてもいいから、このまま日銀当座預金に放置しておこうと考えたのです。

インフレになれば必ず資金需要は発生します。
ですので、貸出先は山ほどあります。
しかし、悲しいかな日本は、将来経済学のテキストに載るであろう程珍しい、
デフレという超異常現象に見舞われています。

デフレでは多くの企業が倒産します。
資金繰りに苦しい企業がお金を貸してくれと言っても、
銀行は当然のことながら、慎重にならざるを得ないのです。

法定準備金額を超えて日銀当座預金に残された金額のことを「超過準備」と言います。
通称「ブタ積み」です。

なぜ「ブタ」と言うかというと、利子つまり利益を生み出さないからです。
高度成長期の頃は、この「ブタ積み」を極限にまでゼロに近づけることが、銀行担当者の手腕でした。

ずいぶん前の話ですが、岩田規久男氏と、日銀の翁邦雄氏との間で、
激しい論争が繰り広げられたことがあります。
有名な、翁-岩田論争です。

翁氏の持論は、マネーサプライの管理については、日銀は関与できないというものでした。
その時、敢然と反論を展開したのが、岩田氏でした。
氏の主張は、法定準備金を、1カ月の中でどのくらいのペースで積むか
(これを「積み進捗率」といいます)によって、 関与できるというものです。

積み立てのカーブが、月初から急な上り坂であるならば、かなりのブタ積みが発生します。
逆に緩やかならば、ブタ積みは月末まであまり発生しません。
ですので、ブタ積みをどのくらい発生させるかは、日銀の思い通りなのです。
これをもってして、岩田氏は、日銀は市中銀行の貸出に影響を与えることができると主張したわけです。

現在では、積み進捗率が、市中の金融機関同士が資金を融通しあう際の金利に影響を及ぼすというのは、
きわめて常識的なことです。
つまり、現在では、翁氏の理論を支持する人はひとりもいないのです。

もしも中央銀行がマネーサプライに関与できないとしたら、
そもそも中央銀行が存在する意味がありません。

経済学に限らず、歴史を振り返ると、激しい論争が展開されたことは何度もありました。
地動説も、進化論も、発表された当時はとんでもない異説として激しい攻撃を受けました。
しかし、どちらが正しいかは必ず歴史が証明してくれます。

今、日銀は、インフレを起こすことはできないと主張しています。
この主張が正しいかどうかは、やがて歴史が証明してくれるはずです。

さて、本題に戻りましょう。
アメリカではブタ積みが発生していないのに、日本では発生していました。
ですので、両国のマネタリーベースの比率を参照しても無意味です。

安達誠司氏は、日本のブタ積み分を差し引いた「修正ソロスチャート」を提示していますが、
なんとなんと、ドル/円レートとびったり一致しているではありませんか!
この一致の意味するところは何でしょう。

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