株式会社ファイブスターズ アカデミー

よく、「価格は需要と供給のバランスで決まる」などと言います。
これは自由経済における価格決定のメカニズムです。

バブルの時は、土地を欲しいという人が大勢いたのに、
売りものの土地が少なかったので地価は高騰しました。
だから地上げまでして、土地を供給しようとしていたのです。

日本が長く苦しんだ円高も、マーケットで円を買いたい投資家が大勢いるのに、
十分な円が供給されなかったために、円の値段が吊り上ったにすぎません。
これが需要と供給のバランスで価格が決まるということです。

では今一度、冷静に日本経済全体の需要と供給のバランスをみてみましょう。

供給は十分なされているでしょうか。
なされていますよね。
スーパーに行くと、多くの品物が陳列されています。
時々天候不順で野菜が品不足となり値上がりしますが、
日本経済全体の傾向というわけではありません。

では需要はどうでしょうか。
ここ１０年以上、モノの価格は下がり続けています。
スーパーでは、結構多くの品物が値引きされて売られています。
なかには、売れ行きが悪いので安い価格で処分してしまおうというものもあります。
つまり需要が十分でないということです。

長い不景気の原因は、経済学的に言うと「需要不足」と言うことになります。
ということは、日本の景気をよくするためには、
需要不足を解消する、つまり需要を拡大すればよいということになります。

需要拡大策は２つありますが、２回に分けて説明します。