株式会社ファイブスターズ アカデミー

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講師ブログ

心理的な「慣性」

先日、出張先のホテルでタクシーを頼んだときのことです。

1階のロビーでタクシーを待てども、来る気配がありません。
フロントの方に「先程タクシーを1台お願いしたのですが」と尋ねました。
すると、「確かにタクシー会社の方に連絡いたしましたが・・・」とのこと。

時間が無いので、再びタクシーを手配してもらうことになりました。
それから3分程が経ち、やっとタクシーに乗ることができました。
その運転手さんは、タクシー業務の経験が35年という大ベテランの女性でした。

そして、
「お客さんが最初に頼まれたタクシーは、確かにホテルに向かって出発しましたよ。
あっそうだ、時折、ずる賢いお客さんがいて、『○○様ですか?』と名前を尋ねると、
『そうそう』という返事をして乗りこんじゃうからね、困ったものだよ」
と話しかけてきました。

私は、
「それじゃあ、今後は、お客様から自分の名前を名乗ってもらい、
あらかじめ聞いている名前と照らし合わせてみたらどうですか?」
と返してみました。

すると、
「そりゃ、いい考えだね。でもね、35年間そんなことしたことないからねぇー。
いまさら変えてもねぇー」

分かってはいるものの、行動として表出させることに結び付かない。
「分かる」ことと、「行動する」ことは全く別の話です。

この場合、運転手さんには、心理的な「慣性」が働いているのです。
長い時間にわたりとってきた行動は、その人の奥深くまで染み込んでいます。
それゆえに、行動を変えていくためには、心理的に大きな負担が伴います。

もちろん、運転手さんの行動を変えるほどの魅力的な提案ではなかったのかもしれません。
しかし、相手を説得するとき、論理性を追求するだけでなく、
相手の「慣性」についても目を向ける必要があります。

そうでないと、結果として何も変化しない可能性があるのです。

新たな価値の創造

先日、スーパーに買い物へ行ったときのこと、
なぜか特定のレジに、お客さんが集中していました。

私はそのレジの隣りで順番が来るのを待ちつつ、
行列をつくるお客さんの会話に耳を傾けていました。

すると、
「このレジはとても早いわよね。両手でババババッと捌くのを見るのが楽しくてね」
「ほんと、すごいわよね。あの技」
という声が聞こえてきます。

見てみると、確かにそのレジの担当者の動きはとても素早いのです。
レジ打ちの処理をしているというよりは、むしろ人前で技を披露しているような印象さえ受けます。
レジ待ちのお客さんも、待つことを楽しんでいるようです。

一方、私のレジの担当者は、面白くなさそうに仕事をしているように感じられました。
おそらく「隣の人と比べられている」と感じているからでしょう。

ここで、仕事と向き合う姿勢について考えてみましょう。
たとえ一つの動作でも、突き詰めていくと新たな価値を生むということです。

レジ打ちは、担当者にとって日々のルーチンワークです。
それを、淡々とこなすか、あるいは「どのようにすればより効率が良くなるか、質が高まるか」を 意識して、
それを追究するかによって雲泥の差が生まれます。

そして、実際に効率が良くなったり、質が高まったりすると自信も湧いてきます。
自信が湧いてくれば、さらに仕事に対するやる気も高まるものです。
やる気が高まれば、さらに効率性や質などを高めるような働きかけを考えます。
こういったプラスのサイクルが回り出すのです。

心理学的に表現すれば、「有能感が高まり内発的動機づけが高まることにつながる」
と言うことになります。

普段何気なく行っている業務について、一つひとつをもう一度見直して、
それを極めていくと顧客満足の向上につながります。

また、自分に対する周りの評価はもとより、自分自身における仕事の捉え方も
変わってくるのではないでしょうか。

行列の長さと購入量

先日、家族で高尾山に行ってきました。
高尾山は、フランスのミシュランという旅行ガイドで三つ星を獲得した、
東京都の西側に位置する標高599mの山で、今、とても人気があります。

山頂に向かい歩いている途中、売店が並ぶ場所があり、
中でもひときわ長い列がつくられていたのがお団子屋さんでした。

お団子といっても、一口では食べきれないサイズのものが3つ串に差してあり、
それなりに食べ応えがあります。

息子に「食べる?」と尋ねたところ、
「いらなーい」と返事が返ってきたので、
1串だけ買って私と家内で分けて食べようと列に並びました。

それから5分、10分・・・と待っている間に、
「これだけ待っているのだから 中途半場に食べるのはもったいない。
もっとガッツリ食べてしまおう」
と思いはじめ、結局2串も買ってしまいました。

このとき、
「これまでこんなに労力を費やしたのだから、たくさん買わないと釣り合わない」
という心理が働いています。

私達には、心の中の矛盾を正そうとする作用が働くとされています。
こうした心理傾向は販売場面で活かせそうですね。

人財育成は「投資」である

以前、ある携帯電話ショップに行った時の出来事です。
多くの人が順番を待っていました。

私も整理券発行機のボタンを押して、番号が印刷された整理券を手にしながら、
「しばらく待つことになるかな」と覚悟を決めました。

このショップでも来店客が多いため、トラブル防止のために、
それなりの投資をして整理券発行機を導入したのでしょう。

少し待つと、ショップのスタッフが用件を尋ねてきました。
簡単に答えると、
「その御用件でしたら、この場で対応できますので少々お待ちいただけますか?」
とすぐに手続きをしてくれて、1~2分後には完了してしまいました。
私は、そのスタッフのすがすがしい笑顔が強く印象に残りました。

もしショップ側が、整理券発行機を導入したことで、事足れりと考えていたとしたらどうでしょう。
簡単な手続きの人も長時間待たされている間に、どんどん不満が募ります。

機械を導入しただけで「顧客満足」が達成されるわけではなく、
結局は、それを扱う「人」に依るということです。

機械という設備に対する投資だけでは不十分で、同時に人財の育成にも投資が必要なのです。
つまり、人財育成は「コスト」ではなく「投資」です。

しかし、残念ながら、まだまだ「コスト」と捉えている向きが多いのです。
いかにしてその意識啓発を行っていくかは、私のテーマでもあります。

背中を押す

先日、マクドナルドに行きました。
昼食に、ハンバーガーとチーズバーガー、そしてコーヒーを注文しました。

ところが、食べ終えても満腹感がなく、もうひとつ注文しておけば・・・と少し後悔しました。
しかし、またカウンターに出向くには、重い荷物を持っていかなければなりません。
かといって、席に置いたままでは心配です。

「こんなとき、店員さんが席まで注文を取りに来てくれればな。
ファミレスにあるような、押しボタンがあればいいのにな」
と思っていたとき、なんと店員さんがメニューを手に私の席に来るではありませんか!

「よろしければ、他にご注文はいかがですか?」
私はすぐさま「マックポークください!」と注文しました。

私は今まで、色々な場所でマクドナルドを利用していましたが、
このような経験は初めてです。

今の経験をまとめます。
「買ってもいいかな」と思う人の背中を押すと、売上に結びつくのです。
背中を押さないと売上は実現しません。

たとえばガソリンスタンドであれば、
「オイルをチェックいたしましょうか?」という投げかけから
「かなり汚れていますね。すぐに作業できますので交換いたしましょうか?」
といった働きかけが考えられるでしょう。

販売の現場では、待っているだけでは売り上げは上がらないのです。

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